デンタルクリニックツチヤ 土屋信人の連載コラム 「インフルエンザの予防にうがいの効果は?」

インフルエンザの予防にうがいの効果は?

先週になってインフルエンザの患者報告数が減少に転じましたが、新潟県ではインフルエンザの流行が定点当たり報告数を都道府県別に比べると51.61人で最多です。ご高齢者の方々だけでなく、介護に関わるスタッフの皆さんもまだまだ安心できません。

ところで皆さんは一般的なインフルエンザの予防に「うがい」がよくあげられますが、実際どの程度の効果があるかご存じですか?厚生労働省のHPによればインフルエンザの予防に「うがい」記載はありません。なぜなら、インフルエンザのウイルスはのどの粘膜の防御機構が低下し取り付くと約20分で細胞の中に取り込まれてしまいます。したがって20分おきにうがいをすることは現実的ではありませんので残念ながらうがいの効果は限られていると言わざるをえません。

たしかに、空気が乾燥すると、のどの粘膜の防御機能が低下し、インフルエンザにかかりやすくなります。たしかに特に乾燥しやすい室内では、加湿器などを使って適切な湿度(50~60%)を保つことは効果的ですが、うがいだけでの保湿効果は疑問です。

そこで・・・以前にも取り上げましたが、インフルエンザ予防には歯みがきが効果的です。前述したのど粘膜の防御機構はタンパク質で覆われていることにより効果を発揮します。しかし、口の中の細菌はプロテアーゼ呼ばれる酵素をつくります。この酵素が粘膜を覆っているタンパク質を破壊して、インフルエンザウイルスが細胞に付着し侵入することを手助けします。つまり口の中を清潔に保つことが重要となりますが、うがいでは口の中の細菌を取り除くことはできませんので歯磨きをお勧めします。

義歯や舌にも細菌は付着しますのでお手入れを忘れずに!

燕歯科医師会では啓蒙活動の一環として燕歯科医師会保健通信として「つばめよ坊さんだより」を燕市内の小中学校に発刊しています。この中でもインフルエンザの予防については触れております。

こちらは燕歯科医師会HPよりダウンロードもできます。

HPでは質問及びご意見等を受け付けておりますのでお気軽にご利用ください

燕歯科医師会HPアドレス:http://www5b.biglobe.ne.jp/~nishikan/


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